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研究所のコンセプト

アジア・サービス・ビジネス研究所(Asian Service Business Research Institute;ASB)の基本コンセプトは、「アジアにおける共生型サービスビジネスモデルの探究」にあります。グローバル競争環境の観点で捉えたとき、20世紀と21世紀における相違の一つはG8からG20、すなわち米欧日の三極構造から新興市場の台頭が引き起こした多極化構造への変貌です。とりわけ、中国、インド、ASEAN(10カ国)だけで世界人口の約半分30億人を抱えるアジア市場はその中心に位置しています。

今ひとつの相違は、グローバル競争の主役が製品ビジネスからサービスビジネスへと比重を移してきていることです。製品ビジネスが規模の経済、グローバル効率性、標準化といった収斂のメカニズムに立脚しているのに対し、サービスビジネスは情報の粘着性、暗黙知ならびに複雑知、コンテクスト、文化といった見えざる資産への依存度がきわめて強い、分散のメカニズムに立脚していることが特徴です。また、製造業自体もそのバリューチェーンにますます多くのサービスビジネス的要素を内包するようになっています。20世紀が本質的に「グローバライザー」である製品ビジネスが主役の時代であったとするならば、21世紀は長きに亘って地域に密着する「ローカライザー」であったサービスビジネスが本格的に国際化する時代なのです。

こうした二つの大きなパラダイムシフトに直面する日本企業ならびに日本のビジネス研究が模索すべきは、アジアのコンテクストを真に理解したうえで縦横無尽に機能させうる「共生型サービスビジネスモデル」の構築にあると考えます。優れたモノづくりによって欧米市場を中心に歴史的成功をおさめてきた日本企業は、地理的距離と心理的距離のいずれにおいても近いアジア市場においてサービスビジネス分野の新たな競争優位を確立することが求められているのです。